主要登場人物

深町晶

父子家庭で育ったごく普通の高校生。クロノスの最重要機密であるユニットＧを偶然手にしてしまったことで人生の歯車が大きく狂いだす事になる。自身の手にあまるほど強大なガイバーの力に翻弄され、巨大な組織クロノスの魔の手に徐々に追い詰められ過酷な運命を強いられるが仲間や愛する人々を守るために闘いに身を投じてゆく。闘いの中で幾度かの死亡を経験しており現在の深町晶は強殖装甲システムが復元したクローン体とおぼしきものとなっている。

不可抗力ながら獣化兵へ調整された実父を殺め精神的な不安定に陥り強殖装甲を心の奥底で拒絶してしまうが愛するものを守るために再び殖装、全てを背負い闘い続ける決意をする。悲劇や苦難を乗り越えて精神的な成長を果たすが、クロノスの総帥アルカンフェルにとの邂逅により三度めの死の間際、仲間たちを守れる強い力を望みガイバーギガンティックを生み出して帰還、さらにギガンティックXDなどの力を発動させるまでに至る。

精神性や心根の優しさから周囲の被害などを気にする側面も強く、ギガンティックなどの大きな力を使う場合にはそちらを優先してしまう傾向にある。

幾度もの悲劇を乗り越えて立ち上がるヒーローの王道を行く主人公。

近年元々イケメンだったのが更にイケメン度合いを増している。

瀬川哲郎

ヒロインである瀬川瑞紀の兄で晶にとっても兄貴分的な存在。彼が下校時に晶を裏山に誘った事が物語の大きな分岐点となっている。

高校在学時代にはSF研究会の部長を勤める等、ユニットガイバーについても興味本位な部分が強かったが妹やクロノスの組織力(OVAでは記者で高校時代の先輩、高里にガイバーとクロノスの情報を開示するが直後に爆破事故に偽装され死亡させ、自身の迂闊な行動に大きく悔いている。)家族や周囲に及ぶ危機、晶の苦悩を通して良き相談相手としてクロノスの世界制圧後も晶達の力になれるように尽力している。

#アポルオンによって瑞紀と共にシラー島に拉致されるが意外な適応力とサバイバル能力を披露している。

高校時代のあだ名はカベゴンタ。

恰幅のよい眼鏡の出で立ちだがクロノス制圧下などを経て痩せるとイケメンであることも発覚している。

瀬川瑞紀

本作のメインヒロイン。快活な性格の少女で瀬川哲郎の妹で晶の幼なじみであり想い人、当初は同年代であり幼い印象の晶よりも先輩で生徒会長で大人びた雰囲気の巻島顎人に惹かれていたが殖装不能になった際にアプトムとの死闘で父親の死を乗り越え自身を守る為に殖装した晶の強い決意を受けて徐々に愛するようになる。  

クロノスの世界制圧後にサナギの中で眠りについていた晶は彼女の呼び声によって帰還している。

ガイバーⅠ(深町晶)の精神的な支柱で帰る場所でもあり、近年ではより親密な関係性となって一部の読者を驚愕させる事となる。

現在はアポルオンにより哲郎と共にシラー島に拉致されるが晶との絆は途切れておらず互いの無事を願っている。 

#バトルクリーチャーアプトムとはある意味ではライバル的な側面もみられる。

巻島顎人

本作の実質的なもう一人の主人公で黒い体躯のガイバーⅢの殖装者、クロノスを倒すものとしてゼウスを自称する。

瀬川哲郎と同学年で晶達の先輩に当たる。高校在学時代は生徒会長を勤め、スポーツ、学業とあらゆる部分に置いてずば抜けた才能を持った人物。その正体はクロノス日本支部(表向きはマックス製薬)支部長・巻島玄蔵の養子でクロノスの幹部候補である。

幼い頃より神童として優れた才能を持った顎人の才覚に眼をつけた玄蔵は顎人の両親を死に追いやり養子として迎え入れた経緯があり、常にトップクラスであることを強いられる幼少期、強者や力によりねじ曲げられる運命を変えるべくクロノス内部に属し暗躍していた。

知略や戦闘センスも高く深町晶とは対極的な存在、皆神山篇以後は遺跡宇宙船の爆発時にサナギとともにワープ、対クロノスのレジスタンス組織｢ゼウスの雷｣を結成、日本滞在中にギガンティックの主導権を手にいれてからは明確に晶達と決別する事となる。

精神力で上回っていた筈の晶にギガンティックの主導権を奪い返され、後に独自にギガンティックダークを生成するに至るが、何かしらのヴィジョンを観たらしくガイバーⅠと決着をつけるべく再来日、ガイバー同士の決着の後に晶により新たなる"力"エクシードダークネスを得ることとなる。 

嘗ての仲間たちや与平の墓を移すなど心境の変化もみられ、今後の同行が期待される人物でもある。

#当初は瑞紀の恋心に気がついていた伏しもあり、あわよくば薬付けにして深町晶を手駒として動かそうと考えていたり、養父の巻島玄蔵を失脚させ死に追いやる等、野望を果たすにはあらゆる犠牲も厭わない強い信念の持ち主。

村上征樹

フリーのルポライターを名乗り晶の前に突如現れた正体不明の男性、特殊な能力を使い獣化兵と渡り合う力も持ち合わせている。

その正体は過去にニューギニアの奥地を取材中にクロノスに拉致され十二神将の1人リヒャルト・ギュオーの実験体としてプロトゾアロードとして調整される。仲間達の想いと命を犠牲にクロノスを脱走し｢ユニット｣を捜索する中で(あわよくば自身がユニットを手にいれる)晶達と出会いかけがえのない仲間となってゆく。しかし元々試作体である為残りの寿命は少なく、プロトゾアロードの力を使うほどに磨耗してしまう。命を掛けた最後の獣神変でゾアクリスタルの共振を強い精神力で跳ね返し壮絶な覚悟をもってギュオーを圧倒するが・・・。

晶にとって大きな存在であり時に叱咤してくれるかけがえの無い仲間。

アプトム

リヒャルトギュオー率いるロストナンバーズ・コマンド(損種実験体部隊)のメンバーとしてソムルム、ダイムと共にガイバーⅠに挑むが敗北、戦友であったソムルムとダイムまでも失い獣神将の最高権威であるハミルカルバルカスにより再調整を受けることに、相手の姿を模倣するだけの能力ではあったが補食したあらゆる生物の生体マトリクスを取り込みより強力な能力とするバトルクリーチャーへの独自の進化を果たす、その上で精神支配を一切受け付けなくなりクロノスを離反して深町晶、ガイバーⅠへの復讐を誓う。

ガイバーⅠとの再度の決着の後に辛くも生き延び、超獣化兵五人衆の生体マトリクスを手にいれ更なる進化を果たす。

クロノス世界統治後は必ずガイバーが生きていると思い瀬川兄妹の元に戻ると密かに彼等を守っていた。

晶の帰還後も度々共闘する関係性となり時には叱咤激励やカツをいれるように、カブラールに捕らえられてからはバイオフリーザー速水、晶たちとはイーヴィルアプトムとして敵対するが速水の決死の覚悟によりアプトムは復活。更なる進化を果たし晶の真の意味での戦友となり共に世界を守ることを決意する。

#瑞紀がシラー島に拉致されている間にガイバーⅠとの合体を披露するなどヒロイン対正妻の対決にも注目が集まるところである。

多賀なつき

在学中は瀬川哲郎の同級生でSF研究会の部員、レリックスポイント崩壊後には密かに再会した瀬川兄妹の世話をしていたが晶の帰還後も協力関係にある。アプトムと直ぐに打ち解け隠れ家に案内する等のコミュニティ能力や元々怪獣好きが講じてか一般人が獣化するようになった社会でもするどい観察力である程度の見分けもつけられるようになっているらしい。

ポニーテールからショートヘアになってより美人になった印象。

尾沼志津

巻島家の使用人であった尾沼与平の孫、長くともに生活を共にしており時には顎人の為ならば命を投げ出すほど(危機に瀕したガイバーⅢを守るためにネオゼクトールの目の前に立ちふさがるなど)気丈に顎人を慕っている。常に巻島顎人を支え何者よりも優先する。

与平亡き後に顎人とともにアメリカへ渡りゼウスの雷のメンバーとして行動を共にし、組織が独自に開発したリベルタスを統率する｢グリセルダ｣へ自らの意思で調整する。上位調整体で思念波を使えるなどリベルタス達にとってはゾアロードに相当する存在だが調整により寿命は数年となり配下として扱うリベルタス達に対しても生死の有無など命令を下せること等複雑な感情を抱いている。

 

#瀬川瑞紀と双璧の立場で顎人がもう一人の主人公とするならば彼女もガイバーにおいてのヒロインの一人と言える存在。